抱え込みすぎる看護師へ。「頼れない私」なりに乗り切ってきた話

看護系
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「助けてって言えばいいのに」——そう思われることがあるかもしれません。でも、頼るのが苦手な人にとって、それは簡単なことじゃないですよね。

看護師は、病棟でも、管理職でも、訪問看護でも、「自分がやらなきゃ」という場面が本当に多い仕事です。私自身、看護師歴20年の中でそれを痛感してきました。でも正直に言うと、今でも人に頼るのは得意ではありません。「克服した」というより、「頼れないまま、なんとかやってきた」というのが本音です。

この記事では、私が一人で抱え込んでいた経験と、なぜ頼れなかったのかを振り返りながら、頼れない自分のままでも大丈夫だったよ、ということをお伝えできたらと思います。

「頼るのが苦手なのは、自分がダメだからだ」と思っているなら、まずその気持ちを少し脇に置いて読んでみてください。

看護師なら誰もが経験する「頼れない」瞬間

管理職でなくても、看護師なら日々の業務の中で「頼れない」場面に何度も出会います。

例えば、患者さんの体位変換や移乗などの力仕事。周りが忙しそうにしているのを見ると、「今声をかけたら悪いな」と、一人で無理をしてしまう。

ダブルチェックが必要な場面でも同じです。「みんな手一杯だから」と声をかけるのをためらってしまう。でも本来、確認作業は忙しいときこそ大事なもの。声をかけられなかったことが、思わぬ医療事故につながってしまうこともあります。

さらに、患者さんや同僚とのやり取りで傷ついたときも、なかなか人に相談できません。「こんなことで相談するなんて甘いかな」「相談したら迷惑になるかな」——そう考えて、一人で気持ちを抱え込んでしまう。これも、多くの看護師が経験していることではないでしょうか。

私自身、管理職の立場でも似たような葛藤がありました。

「自分がやらなきゃ」と抱え込んでいた場面

管理職になると、日々の業務は驚くほど多岐にわたります。

通常の会議や病棟運営、スタッフの業務サポートに加え、委員会の運営サポート。インシデントが起きれば対策案を考え、その対策がきちんと継続されているか評価する役割もあります。さらにスタッフの心身のケアのため、定期的な面談も必要です。

「これ、誰かにお願いできたら…」と思う場面は何度もありました。でも現実はそう簡単ではありません。

お願いしたいスタッフ自身も残業続きで、業務時間内に自分の仕事すら終わらせられない状況。中堅層のスタッフには家庭があり、無理にお願いするわけにもいかない。結局、「じゃあ私がやろう」と抱え込んでしまう。その繰り返しでした。

なぜ「お願いします」が言えなかったのか

正直に言うと、スタッフにお願いすること自体はできました。でも、実際にお願いするとなると、いつも頭にブレーキがかかりました。

理由は単純で、スタッフの状況が見えすぎていたからです。

「あの人は今日も定時に上がれず残業してる」「あの人は小さい子がいて、時間内に終わらせるだけで精一杯」——管理職という立場は、スタッフ一人ひとりの働き方や家庭の事情が、否応なく目に入ってきます。

だからこそ、「これ以上お願いしたら、この人はどうなるんだろう」と考えてしまう。相手の負担が具体的に想像できてしまうぶん、「自分がやった方が早い」ではなく「自分がやるしかない」という気持ちに近かったように思います。

頼れなかったのは、責任感が強すぎたからでも、完璧主義だったからでもなく、スタッフのことをちゃんと見ていたから。今振り返ると、それは管理職として悪いことではなかったと思います。ただ、その分を全部自分一人で背負う必要はなかったな、とも思うのです。

まとめ|頼れない私のままでも、大丈夫だった

正直に言うと、私は今でも人に頼るのが得意ではありません。「克服した」と胸を張って言えるわけでもありません。

それでも、しんどかった経験を振り返って思うのは、頼れない自分を責める必要はなかったということです。

周りの状況が見えすぎて頼れなかったのは、相手を思いやれていた証拠でもあります。そのやさしさごと、自分を否定しなくていい。

「頼れるようにならなきゃ」と無理に自分を変えようとするより、「頼れない自分のまま、どう休むか」「どう息を抜くか」を考える方が、案外ずっと楽になれることもあります。

もし今、一人で抱え込みすぎているなと感じているなら、それは頑張ってきた証拠です。まずは、少し肩の力を抜いて休むことを、自分に許してあげてください。

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