【心理カウンセリング体験談】人間関係で悩む看護師さんへおすすめのストレスコーピング術

看護系
この記事は約11分で読めます。
記事内に広告が含まれています。

こんにちは!たくmamaです。これまで20年以上の看護師経験と病棟管理者としての立場から、多くの看護師さんが人間関係で悩んでいる現状を目の当たりにしてきました。私自身も例外ではなく、人間関係のストレスに苦しんだ経験があります。

あなたは、職場の人間関係で心が疲弊していませんか?

この記事では看護師が抱える人間関係の悩みと、たくmama自身が心理カウンセリングを受けて学んだストレスコーピングの方法をご紹介いたします。

看護師は常に「責任」と「プレッシャー」を抱えている

医療業界で仕事をされている方は「医療事故防止」「患者対応」など、常に責任とプレッシャーを抱えながら頑張られていることでしょう。

長年経験のある私でも「今日一日、大きな事故が起きませんように…🥺」とお祈りしながら出勤していました☺

 <br>
 

今日一日、無事に仕事が終わりますように。あと、入院も来ませんように。あと嫌いなあの人に会いませんように…

 
 

めっちゃお願い多いな💦

看護師が一番ストレスを感じるのは「人間関係」

私の場合、勤務時間中に業務が忙しくなることは仕事として割り切れることも出来たのですが、一番の精神的にダメージを受けることは「人間関係での出来事」でした。

【ここで質問です!】看護師で働いている皆さんは、一番のストレスは何ですか?

ぜひ、心の中で問いかけてみてくださいね。答えは性格、職場環境、経験年数でも違いはあると思いますがこのような資料があります。

看護師のストレス要因として、「同僚や上司との人間関係」が最も多く挙げられています。

出典:看護roo! kango-roo.com

看護師のストレスの原因となる【人間関係】具体的にはどのようなことが起こっているのでしょうか?

  • 上司によるパワハラやいじめ
  • 同僚とのチームワークの悪さ
  • 医師とのコミュニケーションの難しさ
引用:ナース人材バンク nursejinzaibank.c

傷つけられること、怒られることに「慣れる」はない

もちろん看護師としての技術、コミュニケーション力の不足で悩まれている方も多いと思います。しかしスキルは勉強や経験とともに培われていきます。注射の成功率や患者さんとの関わり等もそうですよね?

ただ人間関係は別問題です。あなたを傷つける言葉、態度をとってくる相手に「怒られるのに慣れてない私が悪いんだ」「いつもきつく言われるのは、私に経験が足りないんだ」なんて思ったことはありませんか?

そのような経験は何度起こっても、何回経験しても克服できることではありません。もちろん個人の性格によっては逆風に立ち向かい、行動できる人もいます。このような人が近くにいると、余計に比べちゃって辛くなってしまいますよね💦

嫌な出来事があると「いつまでも頭から離れず、ずっとモヤモヤしてしまう」「考えると涙が出てしまう」そういう方はまず…

「自分で自分を責めないで、あなたは自分を大切にしてあげて」

たくmamaの体験談

私自身、急性期病院で管理職をしている時はいろいろな人と関わってきました。「私×患者」「私×医師」「私×上司」「私×部下」まだまだ他にも…。

患者さんとのトラブル対応もありましたが、患者・家族のトラブルには組織全体で相談し対応するため、個人の負担は大きくはなかったです。それ以上に一番大変なのは組織内でのトラブルですね💦

医師ではパワハラ気質な人(目の前で物にあたる、言葉で論破する)がいたため、何度も上層部に問題提起しましたが「医師不足」もあり注意程度で終了。結局、被害を感じた看護師が数人退職することに…。

部下の中でも「自己主張が強く責任転嫁する先輩Aさん」の存在で周りの後輩は委縮し、夜勤を一緒にしたくない、あの人とは仕事したくない問題が発生。その都度そのA先輩と面談しましたが、反省はするものの根本的な態度は変わりませんでした。

このようなトラブルに対応し続け、思うことは「問題のある人に全力を注いでも、人は変わらない!」です💦全力を注ぐ方向は、そのトラブルに巻き込まれた人のケアだと思いました。

当時は一つ一つの対応を誠実に、自分の任された部署の職員を守ることに必死でした。でも大切なことに気づかずにいました。それは「自分自身のケア」です。

たくmamaが心理カウンセリングを受けようと思った理由

実際、私は心理カウンセリングを受けたことがあります。ただ、それは急性期病院を退職して一年後のことでした。

なぜ、急性期時代ではなく退職後にカウンセリングを受けようと思ったか?

それは転職して半年程経った時、医師にきつめの言葉で注意を受けたことがきっかけでした。注意された内容は自分で内省しましたが、言葉の選択が心に《グサッ🔪》と来たんですね😿

ただ、急性期時代ではこれ以上のきつい言葉を様々な人から浴びていて、今回の出来事は軽症なはずでした。でも人に相談すると涙が出そうになったり、ずっとモヤモヤ考える始末…、これは「心の何かが問題なのかな」と気になるようになりました。

おそらく急性期時代の時は忙しく、自分にベクトルを向けることすら考えずひたすら走っていただけで、知らぬ間に心は傷だらけだったのだと思います。今回、その癒されていない傷がパカーンと開いたのでしょう。

<br>

嫌なことが頭から離れない!人に相談すると涙が出る💦心の病気なのかな?

それからはネットで検索しましたが、どの内容も解決策は似たような記事ばかりでスッキリせず…

「これは心の専門家に頼ってみようかな??」と思いました。ただ、今の精神状態が心の病気?なのかが分からず「まずは自分の心を分析するため相談だ!」と思い、心理カウンセリングを選択しました。

 <br>
 

専門家に相談にゃ!!

心理カウンセリングはカウンセラーと相談者が対面し、心の悩みを専門的技法で分析します。直接病院やクリニックに通う通院タイプもありますが、なかなか予約の時間が取りにくかったり、通院の労力も考慮して私はオンライン診療ができる心理カウンセリングを選択しました。

オンライン(Zoom)心理カウンセリングはワーママにもおすすめ

カウンセリングの診療時間は各施設にて違いはありますが、オンラインの場合は以下のメリットがあります。

  • 待ち時間、移動時間がない
  • 自分の好きな場所で面談できるため、プライバシーが守れる
  • 夜間診療が可能な場合は、仕事終わり・子どもが寝た後など時間調整がしやすい

反対にデメリットとは?

  • パソコン、インターネット環境が必要
  • 自宅で行うと同居家族の存在が気になる
  • ゆっくりと面談できる環境を用意する必要がある

「日中は仕事で休みが取りにくい、子どもの存在が気になる」と思われる方にはオンライン診療はおススメです。

オンライン心理カウンセリングの流れ

私が実際行ったカウンセリングの流れです。

  1. カウンセラーの先生と日時をメールで調整。その時先生の事前質問に返答する。(カウンセリングを希望した動機、カウンセリングを受けることで自分はどうなりたいか…)など
  2. カウンセリング当日パソコンの前に座りZoomを起動し準備しておく。
  3. カウンセリング開始。事前質問内容をもとに先生が進行していく。自分の悩みを先生が専門の方法で分析し自分の悩みを一緒に整理していく。
  4. 悩みの分析、整理が終わったら心のモヤモヤを解消する方法を先生からアドバイスを受ける。
  5. 次回の面談日時、話し合う内容を決め、面談を終了する。

私の場合は「公認心理士」の資格をもつ男性のカウンセラーでお互い顔出し・音声で対面しました。オンライン診療を受けた感想は緊張もしましたが、相手の表情が見えるので安心感があり、口の動きで音声が届きにくい時もニュアンスを読み取ることができました☺

面談の時間は午後10時で依頼し、それまでに子どもを寝かしつけ、お風呂も済ませ眉毛だけ書いて挑みました(笑)料金は初回4000円、2回目以降6000円、相場よりかは安い方かと思います。面談回数は2~3週間おきで、トータル4回利用しました。

利用回数は相談者の心の状況、お財布事情で調整可能で、面談中の追加料金を勧められることは一切ありませんでした。

心の悩みを整理する方法:認知行動療法とは

カウンセリングでは、まず自分の心と向き合います。先生が作成した「アセスメントシート」をもとに【実際の出来事、その時自分が思ったこと、感情、身体的反応、行動】を思い出しながらExcelを使って画面共有しながら記入します。

何を書いて良いのか分らない時は先生から深堀りしてもらい、よりその時の状況が明確になるようにリードしてもらいます。

そしてそのストレスを感じた場面に対して、自分の「コーピング(ストレス対処)」行動やサポート資源(おいしい物を食べる、寝る、音楽を聴くなど)を書きだします。

この工程では自分の行動や心理面を客観的に認知すること、自分自身をケアする方法を理解することを目的とします。この一連の流れを「認知行動療法」といいます。

認知行動療法についてのおすすめの本がこちらです👇一般の方でも分かりやすい内容になっています。

BOOK1の続きで、認知行動療法をより具体的に学びたい人におすすめです👇

私が実際にアセスメントをしていくと、モヤモヤしていた出来事を俯瞰の目で見つめなおすことができ「自分自身にアドバイスできるとしたら?」「同じ立場になった人が相談してきたら、自分だったら何て言ってあげる?」という問いを自分に向けることで心が軽くなりました。

またストレスコーピングやサポート資源を明確にしておくと、同じようにストレスを感じる場面に遭遇した時の「自分をケアする引き出し」ができ、心の負担を軽くできる方法が実践できます。

自分の思いや気持ちを素直に人に伝えたい:アサーショントレーニング

これまでの自分は嫌な事や、腹がたつことがあっても言葉で人に伝えることが出来ませんでした。なぜなら「本音を伝えると関係が悪くなりそう」「言いたいことを言語化できない」と自分の意見に自信がもてなかったからです。

カウンセラーの先生にこの気持ちを伝えると「アサーショントレーニング」を教えてもらいました。

アサーショントレーニングとは、自分の気持ちや意見を相手を尊重しながら、素直に・正直に・率直に伝えるコミュニケーションスキルを身につけるためのトレーニングです。

人の伝え方は3つのスタイルに分けられる

スタイル特徴
非主張的(受け身)自分を抑えて相手を優先しすぎる「…まぁ、いいです」
攻撃的自分の主張を通すが、相手を無視・傷つける「どうしてそんなこともできないの?」
アサーティブ自分も相手も大切にしながら率直に伝える「私はこう思うんだけど、どうかな?」

私は「非主張的」スタイルかと思います。争いになるなら自分の思いは心に閉じたまま、そのままフェードアウト…という選択をしていました💦これだと根本的な問題が解決しないし、自分のことも大切にできないですよね。

アサーションで伝えるポイント(DESC法)

効果的に自分の気持ちを伝えるために、以下の「DESC法」がよく使われます。

  1. D(Describe):状況を具体的に説明する
     例:「先日のカンファレンスで発言が遮られて…」
  2. E(Express):自分の感情を伝える
     例:「少し悲しい気持ちになりました」
  3. S(Specify):してほしいことを伝える
     例:「話を最後まで聞いてもらえると助かります」
  4. C(Consequences):そうしてくれるとどうなるかを伝える
     例:「そうしてもらえると、自信をもって話せます」

「DESC法」については、カウンセラーの先生におすすめしてもらった本のなかで

・平木典子 著【マンガでやさしくわかるアサーション】でも紹介されています☺

この本では、主人公の女性が職場の上司、先輩からの指示に不満を持ちながらも従う毎日。「仕事なんだから仕方ない」と我慢し仕事を優先し続けた結果、彼氏から別れを告げられる。心の限界を感じた時にある女性と出会い、アサーショントレーニングを受け始める。そこから実際に上司や先輩にアサーションを実践し、生活に変化が出てくるストーリーです。

初めてアサーションを学びたい方におすすめの一冊です。ご購入はこちらから👇

自分でできる心のストレッチ:マインドフルネスと瞑想🍃

カウンセラーの先生から心をリセットする方法として「マインドフルネス」「瞑想」を教えてもらいました。

【マインドフルネス】とは、「今この瞬間」に意識を向け、自分の感覚や気持ちに気づくことを大切にします。効果としては、ストレスの軽減や感情のコントロールがしやすくなることがあげられます。

【瞑想】とは、心を静めて、自分の内側に意識を向ける時間のことです。雑念を手放しリラックスしながら集中することで、心と体のバランスを整える効果があります。

マインドフルネスと瞑想の具体的な方法は、Youtube動画でもたくさん紹介されています。私は「きれいな小川をじっと見つめ、自分の嫌な感情を葉っぱにのせて流れていく場面」をイメージして瞑想してみました。確かに心が軽くなり、落ち着いた気持ちになれました😌

まとめ:自分に合った心のケアを見つけましょう!

看護師は患者さんのケアや他職種との連携などとても緊張感があり、責任の重い仕事です。でも相手を優先する代わりに、自分のことは後回しにしていませんか?

しんどいことが重なると、食欲がなくなったり眠れなかったりと、体の変化が出現することもありますが必ずしもそうとは限りません。無自覚のままストレスを積み重ねた結果、仕事だけでなく生活にまで影響が出てくる場合もあります。

まずは小さなことでも心が傷ついた事実と向き合い「認知行動療法」で自分を見つめなおし、自分に合ったストレス対処法を実践していきましょう🍃

そうは言うものの「認知行動療法」なんて難しい、仕事で疲れて時間が取れないという看護師さんも多いと思います。まずは、今日の小さなモヤモヤをノートに書き出してみることや、5分間静かな環境で瞑想するなど、小さな一歩を踏み出してみませんか?

そして何より、一人で抱え込まず、信頼できる人に話したり、専門家のサポートを借りることも、決して弱いことではありません。私は最近『Chat GPT』に愚痴を打ち込み、慰めてもらっています😁AIの活用もおすすめですよ!

長い内容になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。いつも頑張っているあなたに届くと幸いです👏